不安障害/パニック障害

不安障害とは

不安障害のイメージ画像

不安という感情をもつことは、必ずしもマイナス面ばかりではありません。これを持つことで、自己防衛本能が働くようになって、危険や危機に備え、それに対するリスクを避けるようになります。ただ、その感情があまりにも過度になり過ぎるとやがて日常生活に影響が及ぶようになります。このような心理状態になってしまうことを不安障害と言います。

なお不安障害と一口に言いましても、代表的なものだけでもパニック障害、社会不安障害、強迫性障害、全般栓不安障害などがあります。パニック障害は後述しますが、社会不安障害は、人前に立つことを極度に恐れ、やがて人の注目を集めるような場面を避けるようになるので日常生活に影響が及ぶようになります。強迫性障害は、強迫観念(実際には起きないとされる心配事や疑念)が頭の中に浮かび上がってくるので、それを打ち消すための行動(強迫行為)として、無駄な行為と本人もわかっているにもかかわらず何度も行ってしまうというもの(自分が不潔だと思い込み、手の皮が剥けるくらい手を洗う、外出時に鍵を閉めたかが気になって何度も家に戻ってしまう行為をする など)で、これも日常に支障をきたすようになります。また全般性不安障害は、過度な不安や心配事が本人の中でどんどん積み重なっていき、自分の身の回り(学校、職場、家庭 など)だけでなく、自然災害や戦争など自身ではコントロールできないことまで不安に思って、仕事や家事まで手がつかなくなっている状態を言います。

不安障害の主な症状

  • 社会不安障害…(人前に立つ場面において)赤面、動悸、発汗、声がふるえる、吐き気、めまい など
  • 強迫性障害…(強迫行為による症状として)確認行為(何度も鍵をしめたかを確認する)、儀式行為(自分のルーティーンに必要以上にこだわる)、加害恐怖(人に危害を加えたかもしれないという不安に襲われる)
  • 全般性不安障害…(不安に伴って起きる症状で)疲れやすい、集中力を欠く、イライラする、睡眠障害 など

パニック障害について

何の前触れもなく、激しい動悸や息苦しさのほか、めまいや吐き気なども伴うとされるパニック発作に襲われ、その間は絶命するのではないかという気持ちにさせられます。ただ発作については数十分程度で治まるとされ、検査をしても器質的なものが見つかることはありません。

何の異常も確認できなかったとしても、同発作を自分自身でコントロールすることはできないので、またあのような苦しい場面に立ち会ったらどうしようという悩みが常につきまとうようになります(予期不安)。その後、何度も発作を繰り返すようになると、発作の際に助けを求められない場所(人混み、電車やエレベータの中 など)を避けるようになり(広場恐怖)、さらに外出そのものを忌避するようになると、日常生活もままならない状態となります。これをパニック障害と言います。なお、パニック発作のみ現れているという場合は、パニック障害とは診断されません。
発症の原因については、現時点では完全にわかっていません。

主な症状について

上記でも説明しましたが、パニック障害は「パニック発作」、「予期不安」、「広場恐怖」の3つの症状が現れることで、同障害であると診断されるようになります。パニック発作でみられるのは、動悸、発汗、めまい、吐き気、窒息状態になるといったものです。ただ、このような症状というのは、他の病気(気管支ぜんそく、メニエール病 など)に間違われる可能性もあります。また予期不安や広場恐怖の特徴は前述の通りですが、予期不安からひどく落ち込んでいるとうつ病、広場恐怖による回避行動では、うつ病のほか、強迫性障害、社会不安障害などの病気と似ていることから、しっかり鑑別する必要があります。

治療について

治療をする場合、薬物療法と精神療法が行われます。薬物療法では、抗うつ薬(SSRI)や抗不安薬が用いられます。服用の仕方については医師の指示に従ってください。また精神療法としては、主に認知行動療法が行われます。これは、現在起きているとされる問題をつまびらかにし、これまでの(患者様の)行動や考え方などで変えやすい面から徐々に改めていき、(問題の)解決に導いていこうとする治療法となります。

院長
大串 祐馬
診療内容
精神科・心療内科
内科・消化器科
電話
092-712-6008
所在地
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神3丁目7-31 N天神ビル1F
最寄駅
西鉄天神駅、地下鉄空港線天神駅から徒歩7分
西鉄バス、那の津口バス停から徒歩3分(アークホテルロイヤル横)
診療時間
休診:日曜・祝日
○:木曜は内科・消化器科のみ
■:土曜は精神科・心療内科のみ
□:午後は14:00~17:00
診療時間 日祝
9:00~13:00
15:00~18:00